こんな状況、思い当たりませんか?
ネットいじめは「気づかないうちに始まり、気づいたときには深刻になっている」ことが多いです。保護者の多くが「まさかうちの子が」と思っているケースほど、発見が遅れます。
「学校ではふつうにしているのに、家に帰るとスマホを離さず、ため息をついている。聞いても"別に"と言うだけ。ある日泣きながら"もう学校行きたくない"と言い出した。LINEを見ると、クラスのグループから外されていた」
「学校では普通に過ごしていると思っていた。先生も気づいていなかった。スマホを見るまで、まさかネットでそんなことが起きているとは思っていなかった」
「うちの子がそんなことをするとは思っていなかった。悪気はなかったと言っているが、相手がどれだけ傷ついているか分かっていなかったようだ」
「これもいじめ」——気づきにくい手口
ネットいじめは「殴る蹴る」のような分かりやすい形ではなく、外から見えない形で行われます。「これはいじめかな?」と迷う手口が多いですが、いずれも本人が苦しんでいれば「いじめ」です。
加害者側は「冗談のつもりだった」「みんなでやっていた」と言いがちです。しかし文部科学省の定義では、「被害者が苦しんでいれば、いじめである」とされています。加害者の意図は関係ありません。子どもが「つらい」と感じているなら、それはいじめです。
早期発見——家庭で気づける「変化のサイン」
子どもは自分から「いじめられている」とはなかなか言いません。日常の行動の変化に気づくことが早期発見のカギです。
💡 該当するサインをタップして確認してみてください
スマホを見た後に急に落ち込む
LINEやゲームの通知を確認した直後に表情が曇る。グループでの出来事が感情に直結しているサイン。
⚠ 該当あり特定の友達との交流が急に消えた
今まで毎日のように話していた友達の名前が会話に出なくなった。グループの人間関係が変化しているかもしれません。
⚠ 該当あり学校の話をほとんどしなくなった
「今日どうだった?」への答えが急に「別に」「普通」だけになった。何かを隠しているサインかもしれません。
⚠ 該当あり食欲・睡眠の変化
急に食欲がなくなった、夜中に起きている、朝が起きられない。精神的ストレスが身体症状として出ています。
⚠ 該当あり「学校に行きたくない」が増えた
月曜日の朝に体調不良が続く。ネットいじめが不登校の引き金になるケースは非常に多いです。
⚠ 該当ありスマホを人に見せたがらない
親が近づくと素早く画面を消す。「何か見られたくないもの」がある可能性があります(いじめの証拠を隠している場合も)。
⚠ 該当あり🚨 いじめが疑われたときの対応ステップ
子どもの話をすべて聞く——評価・批判しない
「なんでもっと早く言わなかったの」「あなたにも原因があるんじゃない?」は禁句です。まず「そうだったんだね、つらかったね」と感情を受け止めます。親が評価や批判をすると、子どもは次から話さなくなります。聞くことが最初の支援です。
❌ 避けるべき言葉:「気にしすぎ」「無視すればいい」「先生に言いなさい」(即命令)証拠を保存する(消される前に)
問題のあるメッセージ・投稿・画像はすぐにスクリーンショットで保存します。相手が削除する前の保存が重要です。保存する際は、①相手のアカウント名・アイコン、②日時、③前後のやり取りの流れ、が分かるように撮影します。
📌 複数枚撮影してクラウドにもバックアップを子どもの意思を確認してから動く
「先生に相談していい?」「学校に話していい?」と必ず確認します。親が子どもの意思を無視して動くと、「また余計なことをされた」と二重に傷つく場合があります。子どもが「嫌だ」と言う場合は、その理由を聞いたうえで一緒に方針を考えます。
学校(担任)に事実と証拠を持って相談する
「○月○日に、このようなことがありました」と事実と証拠(スクリーンショット)を持参し、具体的に相談します。「なんとかしてください」ではなく「学校としてどう対応するか教えてほしい」と確認します。対応内容と日時はメモに残します。
📌 担任だけでなく、スクールカウンセラーへの同時相談も効果的学校が動かない場合は外部機関へ
学校に相談しても改善しない場合や、緊急性が高い場合は下の相談窓口に連絡します。一人で抱え込まないことが大切です。
すぐに子どもの横に座り、「あなたのことが心配だから聞かせてほしい」と伝えます。学校・相談窓口より先に、子どもの安全を最優先にしてください。緊急の場合は「よりそいホットライン」(0120-279-338、24時間)に保護者が相談することもできます。
家庭でできる、会話のヒント
日頃から「話せる関係」を作っておくことが、いじめの早期発見と対応の土台になります。
【日常から——話しやすい雰囲気を作る】
【子どもが被害を打ち明けてきたとき】
【子どもが加害者側だったと分かったとき】
menu_book この記事の参考資料・出典
- 文部科学省(2024)「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」— ネットいじめ件数過去最多の確認
- 内閣府(2024)「令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」— ネットいじめ被害者の相談状況(72%が誰にも相談しない)
- 文部科学省「いじめの定義」— 被害者が苦しんでいればいじめとする定義
- 法務省「こどもの人権110番」(0120-007-110)
- よりそいホットライン(0120-279-338)— 24時間相談窓口
- 法テラス(日本司法支援センター)— 法的相談の無料紹介
- 警察庁(2024)「令和5年における少年非行及び子どもの性被害の状況」